「買ってよい売れ残り」と「買ってはいけない売れ残り」 [マンション購入アドバイス]



最近感じることのひとつに、「販売が長期化する事例が多い」というのがあります。そして、「残戸数のどれかを買いたいが、客観的な評価をしてもらえないか」というご依頼の多さにも少し驚きを感じます。
売れ残りマンションでも、「気に入った。買いたい」という人があって不思議はないのですが、「購入は見送った方が賢明です」とのコメントをお付けするケースも少し増えています。、全く反対の「売れ残りでも高い評点がつき、購入意思を固める後押し」になるコメントを述べるケースと対照的です。
今日は、売れ残りマンションについて考えてみようと思います。

●物件の価値が低い売れ残りマンション
立地条件が良くない、品質が劣るといったことが売れ残りの理由。これはごく一般的です。
最寄り駅まで徒歩15分もかかる、高速道路に面している、隣地のビルによって眺望が遮られている、設備が不十分、内装のグレードが低い、間取りが悪い等々。
こうした劣等マンションは、価格がとても安いもの。それに魅かれて購入する人もあります。しかし、安くても買いたくない人も多い、だから売れ残るのです。

●優良だが売れ残ってしまったマンション
反対に、高価格が販売不振を招いてしまう物件もあります。価格は高いですが、それなりの立地、それなりの商品内容となっています。それらの良さに魅かれて見学者も多いのですが、予算が届かないために諦める人も多いというわけです。
最初は広告に低額住戸を掲載できるため、詳細の分からない見学者は「高額」と知らずに訪れます。そのうちに高額住戸しかなくなり、見学者は一気に減ります。優良でも価格が高ければ、需要層は薄くなります。そうして売れ残ってしまうことがあります。

全戸が億ションでも短期完売という事例も見られるように、東京のような大都会には金持ちも多いのですが、売れ残りを抱える高額マンションというのは、最高の立地でも最高の建物プランでもないから、言い換えれば、もうひとつ物足りない内容というわけです。

●全体は優良だが、条件の悪い一部住戸が売れ残っているマンション
場所も建物も申し分なく、かつ、価格も高くはないのに、発売当初は人気を博した物件が何故か売れ残っていることがあります。調べてみると、売れ残っている住戸の個別条件が悪いようです。
例えば、そこだけが前面建物の影響を受けているとか、そこだけがバルコニーが斜めにカットされて小さい、斜め柱や梁が室内に圧迫感を与えている、そこだけが使いづらい間取りになっている等々。

●優良だが戸数が多過ぎて時間がかかっている例も
価格は平均的でも、戸数が多過ぎて販売が長期化し、売れ残りを抱える事例もあります。
首都圏では500戸、1000戸といったメガマンションが時々発売されます。こうしたマンションは、需要を吸収しきれずに売れ残ることがあります。

マンションを購入する人が最も優先する条件は立地です。東京都心に職場のある人が、札幌のマンションを居住目的に購入することはありえません。住み慣れた地域や鉄道の沿線、あるいは親の住まいに近い場所といった一定の範囲で求めます。
従って、どんなに優良で価格もリーズナブルなマンションであったとしても、東京中から買い手を集めることは困難なのです。言い換えると、ひとつのマンションが集客できる数には限度があるということです。無論、需要は時間の経過とともに新しく発生しますから、しばらくすると買い手は現れるので、いつかは完売しますが、その過程では売れ残りマンションのレッテルが貼られることになります。

誰が見ても素晴らしい物件が、何故か竣工後1年も経つのに売れ残っているという例は少なくありません。広告予算も底を着き、ほとんどPRもしていないために残ったままというケースもあります。

●買ってはいけない売れ残りマンション
何もかも希望条件を満足するマンションは中々ないものです。あちら立てればこちらが立たずと言いましょうか、「ここは気に入ったがあそこは嫌だ」や「概ね気に入ったが、ここが気になる」といった感想を持つものです。何もかも揃った理想のマンションなぞ、あり得ないはずで、「理想のマンションが買えた」と思っている人は、ある種の錯覚をしているに過ぎません。恋をした人間が「あばたも笑窪に見える」のと同じなのです。
冷静に考えたら、購入を決断する人は、気に入らない部分を妥協しているはずです。そのとき、大いに悩み迷うものです。
売れ残りマンションということになれば、その迷いぶりは半端ではないでしょう。
間取りが気に入らない、それ以外は満足というなら、間取りを変えてもらうことで決断が可能かもしれませんが、売れ残りマンションの多くは既に完成しており、間取り変更は容易ではありません。
また、多くのマンション業者が「家具付きで分譲します」や、予算が不足気味の買い手向けには「購入資金プレゼント」といった販売促進策を打ち出します。これらは、いずれも実質的な値引きです。それが効果的であることを知っているからです。
結局、最終的には値引きの額によって決断することになるものです。つまり、「少し気に入らない所があったが、〇〇〇万円の値引きがあったので決心した」と自分を納得させているのです。

ただ、いくら安くても手を出してはいけない物件もあります。それは、元々が低価格を売りにして販売して来たような物件で、多くは交通便の悪いマンションです。これだけは、値引きがあると一段と安く感じることでしょう。しかし、それでも飛びつくべきではありません。「安もの買いの銭失い」となるからです。

●売れ残りマンションを上手に買う
それ以外の場合は、売れ残りでも気に入ったものがあれば、納得のいく価格まで値引きを交渉してみましょう。当然、安いほどいいわけですから、駆け引きしてでも高額値引きを勝ち取るように頑張りましょう。価格が安くなることで、幾分かの気になる点、妥協点が解消できることでしょう。
尚、売れ残りマンションの場合、同時に別の買い手がつく確率は低いはずですから、時間をかけて交渉しましょう。時間の掛け方ですが、ほどなく希望者が現われたとしても、良心的な業者は交渉の決着までは「商談中住戸」として待たせるはずですから、慌てる必要はありません。

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